地域包括ケア病床、
回復期リハビリ病棟を備えた
在宅療養支援病院

自動車運転支援 - 山田病院

はじめに

対象者:発症から6か月以内の保険診療のみとなります。

当院では、自動車運転再開を希望された患者さんを対象に、自動車運転の再開に向けて支援を行っています。手順として当院指定の神経心理学的検査及びドライビングシミュレーターを用いた模擬運転評価と停止車両評価を実施し、一定の基準値に達した場合には、実車評価までご希望があれば、連携する自動車学校にて実車での運転評価を実施しています。 

当院での取り組みは自動車運転の再開に向けた支援の一つであり、運転再開に関する可否を直接判断するものではありません。自動車運転再開の可否は警察署で判断されますので、ご理解の程お願いいたします。

当院(入院・外来)において支援の対象となる方
脳血管障害と診断された方(対象:外来・入院)
交通事故や手術後で運転に不安がある方(対象:入院)
急性期病院からお問い合わせがあった方(対象:外来リハビリにて対応される方)

注意事項(ご理解いただきたいこと)
当院にて実車評価を行ったとしても必ず運転が可能になるわけではありません。
道路交通法に基づき、安全運転が可能かどうか医学的に評価・判断し助言します。
教習所への直接のお問い合わせはご遠慮ください。
評価の結果によっては、運転免許の返納をお勧めする場合があります。
 ※認知機能の低下に伴う症状の検査および運転支援は行っておりません

法制度の問題

平成26年6月より道路交通法の改正により、病気を来した後の運転再開の規定が厳格化され、運転免許の取得及び更新する際は質問票の提出が義務化されました。質問票とは「一定の病気」にかかっているかを把握するものであり、この「一定の病気」に脳卒中、認知症、てんかん等が該当しています。道路交通法66条では「病気等の理由で正常な運転が出来ないおそれがある状態で車輌等を運転してはならない」とされており、運転を再開したい場合は医師の診断書や各都道府県に設置されている免許センターで適正相談が必要になります。なお、質問票で虚偽の報告をすると「1年以下の懲役、又は30万円以下の罰金」が科せられる場合があります。

自動車運転支援について

自動車運転再開までの流れ


実車評価後に再度主治医と面談をしていただきます。評価結果上、問題が無かった場合は岐阜県の免許センターの相談窓口にお電話していただきます。免許センターの警察官より、診断書の記載を求められることがありますので、その際は当院の外来窓口へお越しいただき、診断書の記載をご依頼ください。
(記載されている内容は左片麻痺の方についての取り組み内容となります。右片麻痺の方の場合は記載されている内容と一部異なる点がございます。詳細な内容を知りたい場合はお問合せください)

具体的な検査内容

神経心理学的検査

自動車運転支援

神経心理学的検査とは、社会生活で必要な注意力、記憶力、理解・判断力などを机上課題で評価します。自動車運転だけでも、「継続して周りに注意を向けることが出来る」、「交通ルールの記憶」「状況に応じた適切な運転操作や判断力」などその他様々な能力が必要となります。

ドライビングシミュレーター

アクセル・ブレーキペダル・ハンドルや
ウインカーの操作

実際の運転操作に近い状況で操作していきます。

反応速度(反応時間)の計測

道路交通法を遵守しながら、道路状況に合わせた
運転が可能か

危険な場面の予測と回避行動がとれるか

など、コースを回りながら評価していきます。
ドライブシミュレーターは反応速度などの数値が結果として出るため、客観的に評価できる利点があります。

停止車両評価

自動車運転支援

停止車両評価とは、運転能力を確かめるために停止した車両を使用する評価方法となります。運転席に座り、ドアの開閉操作や着座動作、アクセルブレーキの運動機能を安全かつ簡単に確認することができます。

この評価は、院内で車を動かさない状態で実践的な評価を行うことができ、具体的な車両感覚や運転操作能力を評価し、運転支援の必要性を判断する際に役立ちます。具体的な運転に必要な能力や操作力を考慮し、運転支援の方針を立てる上で重要なツールとなります。

実車訓練

自動車運転支援

実車評価は連携する自動車学校内のコースを実際に運転していただきます。自動車への乗車、自動車の発進までの過程、一般走行中の評価を教習官と共に観察して実施します。その他にも、運転中の集中力や疲労感なども観察より評価させていただきます。実車評価は約2時間の時間で実施します。指定されたコースの走行や苦手な運転操作の練習もこの時間に含まれています。

実車評価には11,000円の費用がかかります。 

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